上海は。
少し不機嫌な都市。
上空から見えた長江の絶望的な濁りと広さ。
埃をかぶったような建物たち。
夕暮れの渋滞は、あちこちで鳴り止まないクラクションが響く。
夕方になると市の政策で灯りがともるが、それも11時まで。
あかるい屋根の下、薄暗い、または明かりをともさない部屋で
テレビを見ていたり下着姿のままで男が立っている。
カーテンも引かず、こちらをまるで気にする様子もない。
きっと屋根の灯りなんて彼らには、どうでもいいんだろう。
食材の可能性を広げた中華料理のように
あらゆるものを取り入れながら
中華なべでぶつ切りにした食材を脂と火で煽るように
彼らの生活の中でぶつ切りにされ消費されてゆくんだろう。
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by hijiki-fugue50146
| 2010-08-22 21:18
| 雑観